虹色のトンボが舞う川底に、サワガニの家族が暮らしていた。父トトと兄カニーニ、そして、甘えん坊の弟カニーノ。巨大な魚たちから隠れてひっそりと暮らす3匹を、ある日、大嵐が襲う。間一髪でトトに助けられたカニーノ。しかし、巨大な泡の塊は、トトを飲み込み、濁流の彼方へ連れ去ってしまう。カニーニとカニーノは、父を探して生まれて初めての旅に出るが――。