巨匠、高畑勲監督の右腕として活躍した鬼才・百瀬義行による、母と少年の愛と感動の人間ドラマ。
監督を務めるのは、『火垂るの墓』から『かぐや姫の物語』まで長らく高畑勲監督作品の中核を担った演出家・百瀬義行。故・高畑勲監督は百瀬監督を評して「片腕から抜け出して(自分の)両腕」と称えるなど、高畑演出の影に百瀬有りと言わしめた人物だ。長編の他にはスタジオジブリ作品『ギブリーズ episode2』で脚本・監督を務め、新垣結衣、中田ヤスタカ等、著名アーティストのPVやCMで常に新たなアニメーション映像を追い求めてきた。
本作では水彩、色鉛筆、CGなどの様式を駆使して「絵本がそのまま動いて」いるような画面を実現。その中に一見相反するドキュメンタリー的な緊張感を浮かび上がらせようとする。家族の優しさと強さ、儚さを包容する百瀬ワールドが、満を持して登場する。
ママ役に尾野真千子、パパ役に坂口健太郎。音楽プロデューサー島田昌典が映画音楽に初挑戦。
実在の舞台である東京都府中市に舞台に据えた本作は、声の出演者にもリアリティある実力者の参加が決定。少年シュン役は約100人のオーディションから選ばれた篠原湊大。明朗に振舞うママ役に尾野真千子が大阪の岸和田弁で挑戦し、岸和田弁のタイミングを採用すべくプレスコ録音が実施された。パパと医者役には坂口健太郎が決定。実力派俳優陣が、夏の日のひとつの家族を演じます。
音楽は、aiko、yuki、いきものがかりなど、日本ポップスシーンで数多くのアーティストの音楽プロデューサーの島田昌典が担当。本作で映画音楽に初挑戦する。